被爆80年で初来日しているノーベル賞委員会のフリードネス委員長(40)は27日、昨年平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のメンバーと上智大(東京都千代田区)で記者会見した。世界で核の脅威が高まり、「核のタブー」が脅かされていると強調し「地球上の全ての人々が核のタブーを維持するために貢献すべきだ。被爆者の声に耳を傾け、広島と長崎を訪れてほしい」と訴えた。
委員長は21日に来日し、広島市と長崎市を訪問。両市の原爆資料館を見学し、被爆者と交流した。共に記者会見した被団協の田中熙巳代表委員(93)=埼玉県新座市=は、委員長の被爆地訪問を「被爆者としてうれしく思う」と述べた。