大阪市で25日、関西プレスクラブの会合が開かれ、中国新聞社客員編集委員の田城明氏(同社・元ヒロシマ平和メディアセンター長)が講演した。長年、核問題を取材した経験を基に「核時代がつくり出した放射線被害者は世界中にいる。核超大国は自国民をも犠牲にしてきたことに目を向けないといけない」と強調した。
田城氏は1972年に中国新聞社入社。これまでに世界中の被爆者らを取材してきた。講演では、その際に知った米国や旧ソ連の核施設周辺の被ばく状況に言及した上で「核戦争は起きていないが、核抑止論による核製造で多くの被害者を生み出している。それを忘れてはならない」と訴えた。