【ガンタララ共同】カンボジアからの攻撃で民間人に死傷者が出たタイ東北部の住民が、怒りと不安が入り乱れる感情を吐き出した。「市民を狙うなんて信じられない。一線を越えた」。避難所は国境地域から逃れた住民であふれ、戦闘長期化を懸念する声も。地域の病院は「負傷兵に献血を」と呼びかけ、愛国心を高揚させた協力者が列をなした。
焼け焦げた商品棚に垂れ下がる天井パネル。シーサケート県ガンタララのコンビニは24日、ミサイル弾が直撃し、8歳の少年ら計8人が死亡した。25日に訪れるとガラスが粉々に砕け、損壊した車が放置されていた。「悲劇だ」。オーナーの男性は言葉少なに語った。
コンビニは国境から約20キロのゴムの木が茂る地域にある。周囲の商店や学校は閉まり、住民が避難して人の気配はほとんどない。25日も国境地帯での戦闘継続が伝えられ、時々ドンという音が聞こえ、突き上げるような振動を感じた。
同様に死傷者が出たウボンラチャタニ県デウドンの公共施設には約500人が避難していた。