JR東海は25日、リニア中央新幹線の「L0系改良型試験車」の新しい車両「M10」の走行試験を始め、山梨県都留市の山梨リニア実験線・都留保守基地で出発式を開いた。式には同県の長崎幸太郎知事や地元の幼稚園児らが招かれた。
式では園児のかけ声にあわせて新車両が登場。従来の白色とは異なり、無塗装の銀色ボディーに金のラインが入る。M10は先頭と最後尾の車両の間に入る中間車両で、既存の改良型試験車などと組み合わせて走行する。
従来の車両よりも機器の構成を簡素化して製造コストを下げ、台車回りの形状を工夫して空気抵抗を削減した。また、塗装の過程で生じる二酸化炭素(CO2)排出を1両当たり約9トン削減できるという。
JR東海の丹羽俊介社長は「安全を確保し、地域のご理解を得ながら全力を尽くしていく」と早期開業に意欲を示した。また、長崎知事は「一刻も早い開業ができるよう、最大限の貢献をしていきたい」と述べた。