欧州中央銀行(ECB)は24日の理事会で、政策金利として重視する中銀預金金利を2・0%に据え置くと決めた。金利の維持は8会合ぶり。昨年9月以降、連続で実施してきた利下げを停止し、欧州連合(EU)とトランプ米政権の関税交渉の行方と経済への影響を注視する。
トランプ大統領はEUからの輸入品に30%の関税を課すと警告しており、発動期限が8月1日に迫る。米国はEUにとって最大の輸出相手。交渉で決着する関税水準によって、経済への影響は大きく左右される。
ECBは声明で、世界の経済環境が「極めて不確実で、特に貿易摩擦が要因となっている」と指摘し、先行きに懸念を示した。