米厚生省、臓器移植制度の改革へ

 【ワシントン共同】米厚生省は23日までに、臓器移植制度の改革に着手したと発表した。提供者(ドナー)の心停止の時刻が記録されていないなど、臓器あっせん機関が必要な手続きを取っていなかったケースが複数判明したとして、認定取り消しも検討している。

 ケネディ長官は「全てのドナーの生命が尊厳を持って扱われるようシステム全体を改善しなければならない」と指摘した。

 厚生省は、臓器提供が承認されたものの最終的に実施されなかった351件を調査。103件で何らかの手順不備が見つかり、少なくとも28件は心停止の時刻が記録されておらず「深刻な倫理的、法的疑問を投げかける」と指摘した。

 ニューヨーク・タイムズ紙は、73件で「患者の意識レベル向上の兆候が無視された」と報じた。米国でも臓器提供を待つ患者は多く「ドナーの安全性よりも、臓器提供の数を増やすため、性急に臓器提供に向けた意思決定がなされている」と問題視した。

 米国内には複数の臓器あっせん機関があり、患者の意思確認のほか、家族への説明などの調整を実施している。

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