米軍の九州上陸作戦、資料初展示

オリンピック作戦に関する資料を用いた展示=19日、宮崎市

 宮崎市の文化公共施設「みやざきアートセンター」が、太平洋戦争末期に米軍が九州への上陸を極秘に企てた「オリンピック作戦」に関する資料の複製を展示している。米軍が用意した九州の地形分析図や、旧日本軍の戦力配備を詳しく調べた図、メモなど地図8点と38ページ分の文書で、センターによると国内での展示は初。8月17日まで。

 広島と長崎への原爆投下後に日本が降伏し、予定されていた上陸作戦は実行されなかったものの、計画が入念に準備されていたことを示している。センターの石田達也代表(62)は「実現していたらどうなっていたか。改めて問いかけたい」と話した。

 作戦では、米軍が1945年11月1日に宮崎、鹿児島両県の沿岸部から上陸する計画だった。戦力配備図には予想された旧日本軍の兵士や戦闘機の数、別の地図には当時の道路網やトンネルの位置などが記されている。

 石田代表は、実施されていれば「無数の犠牲が出たのでは」と指摘。「作戦のことを知らない人も多いと思うが、過去のことを知り、未来を考えるきっかけにしてほしい」と訴えた。

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