関電が新原発建設方針、震災後初

関西電力本店

 関西電力は22日、美浜原発(福井県美浜町)の建て替えに向け、地質調査を実施する方針を表明した。地元の福井県と美浜町にも担当幹部が方針を伝えた。2011年の東日本大震災発生以降に止まっていた新たな原発建設の動きが、具体化したのは初となる。国も原発回帰の方針を打ち出しており、活用の流れが加速すれば日本のエネルギー政策の節目となりそうだ。

 関電は次世代型原発の一つで安全性が高いとされる「革新軽水炉」の建設を念頭に置いている。電力需要は将来の伸びが見込まれているほか、脱炭素の推進には二酸化炭素(CO2)を排出しない原発を活用すべきだとの声が強まっていた。原発への社会的理解を得られるかが今後の課題だ。

 関電の森望社長は大阪市で記者会見し「地元の皆さまに説明し、協力をいただきながら実施する」と表明。「将来にわたって原子力を活用していくための一つの可能性を調査していきたい」と述べた。

 美浜原発は現在、1976年に運転開始した3号機が稼働しており、1、2号機は廃炉が決まっている。

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