【モスクワ共同】ANSA通信は21日、ロシアを代表する世界的指揮者のワレリー・ゲルギエフ氏が出演予定だった今月27日のイタリアでのコンサートが中止になったと報じた。ゲルギエフ氏が出演すれば、ロシアのウクライナ侵攻後で初めての欧州公演だった。同氏はプーチン大統領の支持者で、出演を巡りイタリアで論争が起きていた。
出演予定だったのは、イタリア南部カンパニア州のカゼルタ宮殿で開催される音楽祭の交響曲コンサート。州知事は「芸術家は国家の行動の責任を負うべきでない」と主張し、出演に問題はないとの立場を示していたが、イタリア政界などから反対論が噴出した。