【独自】「ながら運転事故」増も摘発は減

「ながら運転」の死亡・重傷事故件数と摘発数の推移

 車の運転中にスマートフォンなどを使う「ながら運転」の死亡・重傷事故が2024年に全国で136件と過去最悪となる一方、摘発は10年前に比べ5分の1に減少したことが16日、警察庁の分析で分かった。車内に設置したスマホホルダーに取り付けて使う「ハンズフリー」のながら運転が常態化して事故原因となっている恐れがある。

 警察庁は全国会議で、取り締まりでのドライバーへの注意喚起と実態把握を指示。同庁は「ホルダーに据え置いたスマホを注視する運転がまん延している可能性がある」と危機感を強めている。

 同庁によると、ながら運転の死亡・重傷事故は15年の85件から19年には105件に増加。同年に道交法を改正し罰則を強化した影響で、翌20年には66件まで減ったが、21年から再び増加に転じ、24年は死亡事故32件、重傷事故104件と最多の計136件に上った。

 136件の使用状況別では、「通話目的」は11件と少なく、大半が「画像目的」だった。

 これに対し摘発は15年の約103万件から一貫して減少している。

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