海外旅行、米国回避の動き広がる

インタビューに応じるフランスのドラートル観光担当相

 フランスのドラートル観光担当相は16日、トランプ米政権が強硬な外交姿勢を示す中、カナダ人観光客が米国を避けてフランスを訪れるなど人の流れに変化が生じ、同国にとって「棚ぼたとなっている」と指摘した。東京都内で共同通信のインタビューに答えた。

 トランプ政権は高関税や米国への併合論でカナダに圧力をかけている。ドラートル氏によると、3月のカナダからフランスへの航空旅客到着者数は前年同月比で10%増えた。一方、カナダから米国への訪問者数は2月に15%減った。米フロリダ州を訪れることが多かったカナダ人がカリブ海のフランス領に流れているという。

 オーストラリア、スペインからの3月の到着者数もそれぞれ2割以上増えた。両国から米国への訪問者数は減少しており「フランスの得になっている」と述べた。フランス人も一部が米国からカナダやメキシコへ行き先を変更していると説明した。

 フランスは昨年、パリ五輪開催などで国外から訪れた旅行者数が1億人を超え、過去最高を更新。世界1位を維持した。

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