維新、参院選埋没に焦り

街頭演説する日本維新の会の吉村代表=12日午後、東京都武蔵野市

 日本維新の会が焦りを募らせている。昨年の衆院選で敗北。参院選を党勢回復への好機とする考えだったが、政党支持率が低迷を続けているためだ。党内からは「土俵際の厳しい段階」(岩谷良平幹事長)との声が上がる。選挙戦では埋没を回避しようと、社会保険料を引き下げる改革を訴え、独自色の発揮を狙う。

 「社会保険料はこれからも増えていく。皆さんの子どもや孫はもっとしんどい思いをする。僕は問題を先送りする政治が嫌いだ」。吉村洋文代表は12日、東京都内の街頭演説で強調した。幹部の一人は「高齢者層の支持離れを懸念し、党内に賛否両論はあった。ただ党勢が上向かないことへの危機感が勝った」と打ち出しの背景を解説する。

 維新は2023年4月の統一地方選で躍進。同月の衆院和歌山1区補欠選挙でも公認候補が勝利し、同年6月の共同通信世論調査では、支持率が全政党で2位の13・6%に上った。だが、その後は不祥事や大阪・関西万博への批判が「上げ潮ムード」に水を差し、昨年の衆院選では議席を減らした。今年6月の東京都議選では全員落選した。

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