次世代半導体の国産化を目指すラピダス(東京)が資金調達に躍起になっている。大手メーカーやメガバンクに加え、大手商社の三菱商事や三井物産、工場が立地する北海道が地盤の北洋銀行にも出資を要請したことが判明した。ただ量産技術の確立や事業性に不安が残り、総額5兆円規模が必要といわれる巨額の投資を実現できるかどうかなお読み切れない。
ラピダスはトヨタ自動車やソニーグループ、三菱UFJ銀行など8社が計73億円を出資して2022年に設立された。米IBMの技術協力を得て、世界で商用化の例がない回路線幅2ナノメートル(ナノは10億分の1)相当の半導体の量産を27年に始める計画を掲げている。