日本学術会議の前会長の梶田隆章東大卓越教授ら歴代会長3人が20日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、学術会議を現行の「国の特別機関」から特殊法人に移行させる法案について「科学の独立性を軽視するもので認められない」と批判し、廃案を求める声明を公表した。
法案は、首相が新会員を任命する現行の方式をやめ、学術会議の総会で決議する形に変更する。一方で首相任命の監事や評価委員を新設し、学術会議は政府の介入が強まることを懸念している。
梶田氏は法案により学問の自由が脅かされるとし「科学者の懸念に耳を貸さない政府の対応に大きな失望を感じる」と話した。