【オスロ共同】「数学のノーベル賞」ともいわれる「アーベル賞」の授賞式を20日に控え、ノルウェーの首都オスロで19日、数日間にわたり祝賀行事が開催される「アーベル賞ウイーク」が始まった。日本人初の受賞が決まった京都大の柏原正樹特任教授(78)も現地入りし、さまざまなイベントに臨む。
柏原さんは同日、関連行事の一つとして開かれたノルウェーの数学教師を表彰するホルムボー賞の式にも参列し、受賞者に拍手を送った。式には若者に向けた数学の賞を受賞した生徒も招待。柏原さんが本を手渡し、握手を交わした。柏原さんは式後「ノルウェーは数学教育を大切にしていると感じた」と語った。
19日夕(日本時間20日未明)、オスロの中心部に位置する王宮公園内の丘で、柏原さんはアーベル記念碑に花輪を贈呈した。ノルウェー軍音楽隊による演奏もあり、記念碑の前で静かに一礼。集まった人々から拍手が送られた。記念碑はノーベル平和賞のメダル制作者として知られるノルウェーの彫刻家グスタフ・ビーゲランが制作したという。