「太陽の塔」重要文化財へ

大阪府吹田市の「太陽の塔」(大阪府提供)

 文化審議会は16日、1970年大阪万博のシンボルで芸術家岡本太郎氏がデザインした「太陽の塔」(大阪府吹田市)など8件の建造物を重要文化財にするよう文部科学相に答申した。琵琶湖から京都へ水を運ぶ運河の構成施設「琵琶湖疏水施設」(大津市、京都市)の国宝指定も求めた。

 太陽の塔は高さ約70メートルで、鉄筋コンクリートや鉄骨を組み合わせた構造。左右に手を広げたような外観が特徴で、過去、現在、未来を象徴する斬新な「顔」があしらわれている。「高度経済成長期の日本を象徴する貴重なレガシー(遺産)」と評価した。

 70年万博では「人類の進歩と調和」を表現するテーマ館だった。内部は生命の進化の過程を表す展示があり、2018年から一般公開されている。重要文化財に指定されると現状変更に制約がかかるが、既に補強工事を終え恒久的な建築物になっており、従来通り公開できるという。

 20年に国の登録有形文化財に認定。大阪府は将来的に世界遺産登録を目指しており、文化的価値をまとめた調査報告書を作成し重要文化財指定を求めていた。

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