上皇さま、無症候性心筋虚血

上皇さま

 宮内庁は10日、上皇さま(91)が東大病院(東京都文京区)で心臓の精密な検査を受けられた結果、無症候性心筋虚血と診断されたと明らかにした。一定程度以上の運動負荷がかかることで心筋への血流が不十分となる症状で、高齢に伴い、冠動脈の動脈硬化が進んでいる。今後は医師による慎重な経過観察が必要としている。

 宮内庁は専門医と協議し、上皇さまは進行を抑える薬物治療を受け、過度な運動負荷を避けながら日常生活を過ごすようにする。胸痛などの自覚症状はないという。

 上皇さまは6日から入院し、10日午前、上皇后美智子さまに付き添われて退院した。東京・赤坂御用地にある仙洞御所に戻った。

 上皇さまは4月中旬、宮内庁病院で受けた定期検診で、心筋虚血が疑われる所見がみられた。再検査の結果、医師団が4日に心筋虚血の可能性が高いと診断した。東大病院に入院中、冠動脈のCT検査や心エコーなどの検査をした。

 上皇さまは2012年に狭心症と診断され、心臓の冠動脈バイパス手術を受けた。22年に右心不全と診断され、薬の服用などを続けていた。

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