自民、物価高に合う公的補助提言

東京・永田町の自民党本部の看板

 自民党の新しい資本主義実行本部(岸田文雄本部長)が、現状の物価高に追いついていない公的補助を引き上げるよう政府に要請することが8日、分かった。支給額が長年据え置かれた給付金などがないか各省庁に総点検を求め、物価変動に合わせて定期的に見直せるルール作りも促す。

 同日開かれた会合で提言案を示した。近く正式決定して政府に提出し、6月にまとめる経済財政運営指針「骨太方針」や成長戦略への反映を目指す。

 提言は、据え置かれた給付金や減税の基準額を「デフレ時代に固定化された旧弊」として問題視し、速やかな改定を要求した。例えば、交通事故で家族を亡くした子供への育成給付金の支給額が40年以上変わらないことや、企業がマイカー通勤費用を補助する際に社員の所得税を軽減するための非課税限度額が10年以上据え置かれていることなどを挙げた。

 国や自治体が地方の中小企業に道路整備を発注したり物品を購入したりする際に、物価上昇に対応して賃上げ原資を確保できるようにする必要性も強調した。

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