任期満了に伴う沖縄県うるま市長選が27日投開票され、無所属現職中村正人氏(60)=自民、公明推薦=が、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する勢力「オール沖縄」が支援した無所属新人の元県議照屋大河氏(53)=立民、共産、社民、沖縄社大推薦=らを破り、再選を果たした。自公は夏の参院選での議席奪還に向け弾みをつけた。
投票率は53・88%で過去最低。今年1月の宮古島市長選で現職が落選して以降、県内11市でオール沖縄系市長は不在が続く。今回の敗北で求心力低下が一層鮮明になった形だ。
中村氏は「大変厳しい選挙だった。現場主義で市民の命と暮らしを守る」と強調した。照屋氏は「私の力不足だ。おわび申し上げる」と述べ、支援者に頭を下げた。照屋氏を支援した玉城デニー知事は「市民が市政継続を選択したことを真摯に受け止めたい」と記者団に語った。
選挙戦では現市政継続の是非や米軍基地の負担軽減策などが争点となった。
無所属新人の元県議照屋守之氏(69)も広がりを欠いた。