財務省は15日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会を開き、コメの価格高騰を巡り、輸入米の活用を拡大すべきだと提言した。年約77万トンを輸入しているミニマムアクセス(最低輸入量)のうち、主食用のコメの輸入枠拡充など柔軟に対応すれば、コメの供給安定化につながるのではないかと指摘した。備蓄米の活用についても議論した。
財務省によると、ミニマムアクセスの77万トンのうち、民間の需要に応じて最大10万トン分を主に主食用として輸入している。主食用以外の分は、国内の需給に影響を与えることを避けるために加工用や飼料用のコメとして販売してきた。
最近のコメ不足を背景に輸入米を確保する動きが民間事業者に広がっている。一方、主食用以外のミニマムアクセスのコメは加工用や飼料用として販売される状況が続いており、民間の需要を反映した対応が必要だとしている。
備蓄米に関しては、民間の在庫量が低水準というサインを生かせなかったことがコメの流通の目詰まりを招いたとの見方があると説明した。