選挙ポスターに品位保持規定を新設する公選法改正案が26日、参院本会議で自民、立憲民主両党などの賛成多数で可決、成立した。公布から1カ月後に施行され、東京都議選(6月13日告示、22日投開票)や夏の参院選に適用される見通し。付則には、他候補の当選を目的として立候補する「2馬力」行為や、交流サイト(SNS)上で拡散する偽情報を念頭に対策を検討し「必要な措置」を講じると明記した。
改正案は、ポスターに他人や他の政党の名誉を傷つけ、品位を損なう内容を記載してはならないと定めた。候補者氏名の明記も義務付けた。ポスターを使って特定商品を宣伝した場合には100万円以下の罰金を科す。
ポスター規制は昨年7月の都知事選で、選挙掲示板に同一ポスターや、裸同然の女性のポスターが張られた問題を踏まえ、与野党が法改正に着手した。
林芳正官房長官は26日の記者会見で、選挙時のSNS利用の在り方に関し「選挙運動に関する各党協議会で重要な課題として議論されており、注視したい」と述べた。