【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザの停戦合意を巡り、イスラエル首相府は27日、イスラム組織ハマスから人質4人の遺体が返還されたと発表した。身元確認を進める。中東メディアによると、イスラエル側はパレスチナ人の釈放手続きを始めた。停戦合意は崩壊が懸念されたが、当面維持されそうだ。
ハマスは26日、人質4人の遺体を返還すると発表。イスラエルが問題視してきたハマスによる人質解放時の式典について、イスラエル首相府は実施されないと表明していた。
イスラエル側はハマスの式典を「屈辱的だ」と批判し、600人規模のパレスチナ人釈放を延期したと23日に表明。ハマスが反発していた。
現在は停戦の第1段階で、期限は3月初旬。停戦合意によると、ハマスは第1段階の停戦中にイスラエル人の人質33人を段階的にイスラエル側へ戻す。今回の遺体返還よりも前に生存者25人が引き渡され、4人の遺体が返還された。
第2段階では人質の解放がさらに進むほか、恒久停戦を実現し、イスラエル軍がガザから完全撤収する想定となっている。