立ち泳ぎしながら書をしたためる「水書」を終え、作品を見せる参加者=臼杵市中津浦 古式泳法の継承者が一年の安全を願い、鍛錬の気持ちを新たにする「臼杵山内流寒中水泳大会」が3日、臼杵市中津浦の鯉来(けいれい)ケ浜であった。 指導資格を持つ「教師」や、泳法を学ぶ市内外の子どもら約30人が参加。準備体操の後、「水神祭」で指導者が海に潜り、安全を祈願した。立ち泳ぎしながら書をしたためる「水書」、旗や傘を振る「旗振り」などを披露。水温12度、強風が吹く中で伝統の技を見せた。 参加した福良ケ丘小4年の工藤旭人君(10)は「最初は寒かったけど元気に泳げた。今年も山内流を習得できるよう練習を積みたい」と話した。 山内流は臼杵藩に武技として伝わり、190年以上の歴史を持つ。指導者の高齢化などにより、昨年の寒中水泳は有志のみが初泳ぎしたが、今年は例年通り大会を開いた。