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唐臼が身代わりに 小鹿田焼の里、数基流失

 福岡・大分豪雨(九州北部豪雨)で、国指定重要無形文化財「小鹿田(おんた)焼」で知られる日田市小野地区の窯元が深刻な被害を受けていたことが12日、分かった。川の流れを利用し陶土をたたく木製の唐臼は濁流にのまれ、壊れていた。集落からは独特の音が消え、秋恒例の民陶祭は今年の開催が困難という。300年以上の伝統がある「小鹿田焼の里」は大きな試練に直面している。
 川沿いに10軒の窯元が連なる同地区の源栄(もとえ)町皿山集落は、大規模な土砂崩れでダム化した小野川の上流部にある。豪雨後は孤立状態が続いていたが、応急工事で1週間ぶりに道路が通じた。
 「ギー…ゴットン」という聞き慣れた、のどかな唐臼の音は聞こえない。救援活動などで上空を飛び交う自衛隊ヘリの音だけが山里に響く。
 集落には計約40基の唐臼がある。小鹿田焼協同組合理事長の坂本工さん(53)方は3基ある唐臼のうち1基が流された。「唐臼が身代わりになってくれたのかもしれない」
 他の窯元も濁流で唐臼は壊れ、少なくとも5、6基は押し流されていた。修理は地元の大工1人が担っているため、復旧には数カ月以上要する見通しという。
 被害は唐臼にとどまらず、材料となる原土の採土場にも及んでいる。昨年4月の熊本・大分地震で土砂崩れが発生。今年の梅雨明けに復旧工事に入る予定だったが、その採土場が再び崩れた。
 坂本さんは「こんな経験は初めてだ。5年前の豪雨災害よりもひどい」。観光客でにぎわう元の姿を取り戻すにはどれぐらいの時間が必要か分からない。
 「ここでは誰一人命を落とさなかった。今は(復旧・復興に向けて)地道にやっていくしかない」と話した。

<メモ>
 小鹿田焼は機械を使わずに、川の流れを動力にした唐臼、まきで焼く登り窯など、自然の力を生かした素朴な味わいが特徴。「はけ目」「飛びかんな」など、独特の文様を施した作品が人気を集めている。伝統的技法による独自の作風を守り続け、1995年に国の重要無形文化財に指定された。10軒の窯元が家族労働で作陶をしている。
※この記事は、7月13日大分合同新聞朝刊1ページに掲載されています。

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