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202049日()

東西南北

2020.1.27



 7月24日開幕の東京五輪まで、ついに半年を切った。いよいよ本番へ、カウントダウンも加速する。新国立競技場のこけら落としも終わり、選手・観客の受け入れ準備などは最終段階を迎える▼新年早々、嫌なニュースが飛び込んできた。米国がイランの軍司令官を殺害し、イランが米軍駐留のイラク基地を報復攻撃した。ともに「戦争は望まない」としているが、今後も予断を許さない。世界レベルの混乱とならないよう祈りたい▼前回東京五輪の1964(昭和39)年はどうだったか。開会式(10月)の2カ月前、北ベトナムで米国の駆逐艦が魚雷攻撃を受け(トンキン湾事件)、米軍が報復攻撃をするなど緊張が高まっていた▼この年、米軍ジェット機が東京・町田市の商店街に墜落し、死者4人と重軽傷者32人を出した。神奈川県大和市でも鉄工所に墜落し、5人が死亡している。当時の国内がどんな状況だったかがうかがえる▼幸い東京開催の支障とならず、アジア初の五輪は無事成功を収める。だが翌年、事件をきっかけに米国は北爆を開始し、ベトナム戦争に本格介入する。しかも爆撃機の前線基地は日本復帰前の米軍統治下の沖縄だった▼オリンピック憲章には目的として「平和な社会の推進」が記されている。果たしてスポーツが本当に役立っているのか。東京五輪も真価が問われる。トンキン湾事件はその後、米国の一部捏造(ねつぞう)が分かっている。
2020年1月27日

東西南北

 

 大分合同新聞の顔とも言えるコラムです。朝刊1面に掲載。短い文章ですが、政治や世の中の動き、いま話題の事柄を鋭く、時に風刺の効いた、心温まる筆致で描きます。故事来歴などのうんちくも豊富。文章に親しみ、物事を考えるヒントにもなる。それが「東西南北」です。

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