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202049日()

東西南北

2020.1.17



 家が、ビルが、高速道の高架が、土煙を上げながら次々と倒壊する。「人と防災未来センター」(神戸市)の「1・17シアター」で上映される阪神大震災の追体験映像(7分間)である。音響も加わり、そのすさまじさにぼうぜんとする▼1995(平成7)年1月17日午前5時46分、明石海峡付近を震源地とするマグニチュード(M)7・3の地震が起きた。震源の深さは16キロの直下型地震で、神戸市や淡路島北部などで観測史上初の震度7。きょう17日はちょうど25年になる▼古い木造家屋が多かった。約10万棟が全壊、15万棟近くが半壊した。死者は6434人、うち倒壊による圧死が5000人に上った。冒頭の映像はその再現である。ピーク時の避難者は31万人を超えた。直接被害だけで約9兆9千億円(当時のGDPの2%)に達した▼阪神大震災は都市直下型地震の怖さをまざまざと見せつけた。その後、家屋の耐震化が進むきっかけとなり、日頃からの災害への備え、初動体制の見直し、住民同士が助け合う地域防災力の大切さを教訓として残した▼東日本大震災では津波と原発災害が注目されたが、直下型地震による建物倒壊を忘れてはいけない。県内も大分市中心部などに活断層が走るだけに、その日に備えた防災減災対策は必須である▼南海トラフ大地震も必ずやってくる。地震列島に住む日本人の宿命として、災害には賢く付き合いたい。
2020年1月17日

東西南北

 

 大分合同新聞の顔とも言えるコラムです。朝刊1面に掲載。短い文章ですが、政治や世の中の動き、いま話題の事柄を鋭く、時に風刺の効いた、心温まる筆致で描きます。故事来歴などのうんちくも豊富。文章に親しみ、物事を考えるヒントにもなる。それが「東西南北」です。

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