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病害虫ウンカ、大分県内で猛威 調査の水田97%で確認

 県内全域で水稲の病害虫トビイロウンカによる被害が拡大している。大被害が出た2013年を上回る発生数で、県が抽出調査した水田の97%で確認。平年よりも飛来量が多い上、長雨の影響で適切な時期の防除が遅れたとみられ、「経験したことがない被害」と嘆く声も。今年の米作況見通し(9月15日時点)が「やや不良」とされる中、生産者は頭を悩ませている。
 トビイロウンカ(ウンカ科、体長5ミリ前後)はイネの株に寄生し、茎から養分を吸って枯れさせる。高温になると発生が増える傾向があり、今年は8月7日に注意報、9月11日に警報が出された。
 県が9月中旬に実施した調査では、県内の水田39カ所のうち38カ所で発生を確認。1株当たりの平均発生数は26・86匹で、平年の1・17匹を大きく上回った。中には同300匹を超える水田もあり、県地域農業振興課は「サンプルの偏りを考慮しても、こんな数字は見たことがない」と驚く。
 防除が必要な8月に雨が続き、農薬の散布が9月以降にずれ込んだことが影響。作付け時に使用した農薬の効果が切れる時期に、ウンカの飛来が重なったことも大発生の一因になったとみられる。
 杵築市内ではイネが円形状に枯れて倒れる「坪枯れ」した田んぼが目立ち、ほぼ全滅している区画も。市農林課によると、7月下旬に発生を確認し、8月下旬から被害が多数寄せられるようになった。
 市内猪尾などの約10ヘクタールで米を作る田村光国さん(75)、司さん(47)親子=同所=の農地は、飼料用米など全体の半分ほどの田で発生した。7月末以降、3回防除をしたが、「異常発生といえる多さ」で駆除できなかったという。光国さんは「長く米を作ってきたが、こんなことは初めて。飼料用米は単価が低いのでたくさん取れないと利益が上がらない」と嘆く。
 被害の全容は収穫量が確定するまで見通せないが、収益の落ち込みが懸念される。県地域農業振興課は「迅速な情報収集・提供に努めるとともに、県農林水産研究指導センターの病害虫対策チームを中心に助言を続ける。各振興局では相談を受け付けているので活用してほしい」と話している。
※この記事は、10月11日大分合同新聞朝刊1ページに掲載されています。

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