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牛と豚の雌雄産み分け 大分県などが安価な新技術開発

 広島大大学院統合生命科学研究科と大分県農林水産研究指導センター畜産研究部の共同研究グループは、牛と豚の簡易で安価な雌雄産み分け技術を開発した。精子の機能差に着目し、受精後に雌になるX精子と雄になるY精子の分離を可能にした画期的な技術。牛でしか実用化されていない既存技術の問題点を改善した。今後、国内の牛・豚生産での活用が期待される。
 畜産業においては、性別の差が経済性を大きく左右する。太りが良い雄豚や雌のホルスタイン種など目的に応じた雌雄選択が効率的にできれば、生産者の経営安定や収入増に役立つとされる。
 既存の産み分け技術は▽高額な専用機器が必要▽国内では北海道と群馬県の2施設にしかない▽精子の選別処理に2~3時間が必要▽選別過程のストレスで精子が弱る▽凍結されダメージを受けた精液は処理に適さない―などの課題がある。豚の人工授精には大量の精子が必要なため、処理時間の問題から対応できていない。
 新技術は、「リガンドR848」というX精子と結合して動きを鈍らせる物質を利用し、XとY2種類の精子を分離させる。遠心分離機と保温設備があれば場所を問わず30分~1時間で処理でき、Y精子だけを高い精度で選別することが可能。ダメージが少ないため凍結精液を解凍しても問題なく使える上、処理による受胎率の低下もない。牛、豚に限らずほとんどの哺乳類に応用が可能という。
 同センターと広島大は豚に関する別の研究で2009年から交流があり、17年から雌雄産み分け技術の共同研究を始めた。同センターは家畜を使った受精率や出生割合の確認など実用化へ向けた実証試験を担当し、既に雄の子牛2頭の生産に成功。現在、特許を出願している。
 9日に東京都であった記者説明会で、広島大大学院の島田昌之教授は「共同研究によって産業にも役立つところまで昇華することができた。日本全体の牛肉、豚肉の生産に貢献できれば」と述べた。
 同センターの太郎良(たろうら)健一センター長は「画期的な技術の実用化に、大分県が貢献したことには大きな意義がある」と話していた。
※この記事は、8月14日大分合同新聞朝刊1ページに掲載されています。
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