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202043日()

成迫さん快走“1着” 県議選

当選確実が出て、支援者と抱き合って喜ぶ成迫健児さん(右)=7日午後10時33分、佐伯市中村東町の選挙事務所
当選確実が出て、支援者と抱き合って喜ぶ成迫健児さん(右)=7日午後10時33分、佐伯市中村東町の選挙事務所

 県議会の新しい顔触れが決まった。激戦を勝ち抜いた各陣営は歓喜に沸き、当選者は会心の笑み。人口減少や産業活性化といった県政課題は待ったなし。「全力を尽くす」。地域の代表は意気込んだ。

陸上元五輪選手、会心の笑み
 【佐伯市】陸上競技の元五輪代表、成迫健児さんは高い知名度と34歳の若さを武器に初当選。1万2千票近くを集める圧勝だった。
 午後10時25分、支援者から「当確」の電話が入ると市内の選挙事務所は歓喜に包まれた。自宅で待機していた成迫さんは約10分後に姿を現し、支援者と抱き合い握手を交わして喜びを爆発させた。
 地元の佐伯鶴城高から筑波大に進み、陸上400メートル障害の第一人者として活躍。2006年のドーハ・アジア大会では金メダルを獲得、スポーツメーカー「ミズノ」に就職後の08年には北京五輪に出場し、世界の舞台で戦ってきた。
 13年に帰郷し市職員となってからも競技を継続。陸上教室を開いて子どもたちの指導に当たる中、「スポーツを通して、若者が安心して暮らせる街をつくれないだろうか」と考えるようになり県議選に初挑戦した。
 選挙戦ではプロ仕様のシューズを履き、文字通り選挙区を駆け回った。自慢の脚力を生かし「有権者を待たせないように1秒でも速く駆け寄って握手をした」。
 人気は高く、支援を受けた労働組合にとどまらず、幅広い層から支持を受けてのトップ当選。
 「政治の世界に懸ける情熱はオリンピック以上。多くのことを学び期待に応えたい」
 世界で活躍したハードラーは、政治家として新たなスタートラインに立った。

 新人の清田さん 「市民の営業マン」
【佐伯市】市議から転身した新人の清田哲也さんが初めての議席を得た。事務所に当選確実が伝わると、集まった約100人が歓声を上げ、涙を流す人も。清田さんは「選挙が終わったこれからが本当の仕事。気を引き締めていきたい」。少子高齢化対策や地域経済の活性化を取り組む課題に挙げて、「佐伯を次世代につなげていくための市民の営業マンになる」と力を込めた。

浦野さんが最後の議席
 【大分市】8日未明、立民新人の浦野英樹さんが全選挙区で最後の当選を決めた。「一人一人の支援の積み重ねが勝利につながった。重みをかみ締めている」。事務所で吉報を待ち望んでいた支援者と喜び合った。告示後は通行量の多い橋のたもとや街頭に立ち名前の浸透に努めた。選挙カーでは党県連代表の横光克彦衆院議員(比例九州)がマイクを握った。政党色を明確に打ち出す戦略で政権に批判的な層を取り込んだ。党としても県議会に初めての議席を確保した。夏の参院選を控え、国政での足場固めに向けた大きな一歩。横光代表は「厳しい選挙だったが全員野球の勝利。この勢いを拡大していきたい」と前を見据えた。

平岩さん 女性最多の5期目
【大分市】5回目の当選を果たした無所属現職の平岩純子さん=社民推薦。自身が持つ女性県議の最多当選記録を更新した。平岩さんは「支えてくれた人たちのおかげ」と涙。「介護や家庭内暴力、虐待、貧困などハード面の整備だけでは救えない問題を抱える人がたくさんいる。その人の声を県政に届けるのが自分の役目」とし「5期目になるのでずうずうしく物を言っていきたい」と笑った。

代理戦争、鴛海さん制す
【豊後高田市】現市長と前市長の代理戦争の様相を呈した事実上の一騎打ちを制したのは、前市長が推す無所属現職の鴛海(おしうみ)豊さんだった。
 事務所には前市長や自公関係者らが駆け付け、「当選確実」の一報に歓声が湧いた。鴛海さんは「一生懸命に支えてくれた市民の勝利です。良識ある判断をしてくれた」と感謝の言葉を述べた。
 初当選した2017年の補欠選挙は無投票だったため、選挙戦は初めて。現市長の全面支援を受けた無所属新人、安達隆さん(前市議会議長)の追い上げを受けたものの、組織力で振り切った。
 2年前の市長選の遺恨を引きずったまま、今回もまちは真っ二つに割れた。鴛海さんは「こんな戦いはもうやめてほしい。市には課題がたくさんあるので、未来のために働いていく」と強調した。

毛利さんに厳しい審判
【中津市】自民現職、毛利正徳さんの4選はならなかった。2015年秋に表面化した政務活動費問題がダメージとなり、前回から約3千票落とす結果となった。
 家族と一緒に事務所に姿を見せた毛利さんは、約30人の支持者を前に「惨敗です。3期12年やってきたことが有権者に届かなかった。私の力不足。本当に申し訳ない」と頭を下げた。
 14年度に計上した政務活動費を巡り、自家用車の燃料代の多さが指摘された。毛利さんは地球を1周半以上する距離を走ったと申告し、調査旅費を受け取っていた。返還したものの、「やましい部分はない」と主張。その対応を疑問視する声がくすぶり続けた。選挙戦ではこれまでの実績をアピールし、保守層に懸命に訴えたが及ばなかった。
 一方、初当選を果たした無所属新人の今吉次郎さんは「1カ月の短期戦だったが、多くの方から応援をいただいた。気持ちを引き締め、清廉潔白に頑張ります」と決意。支持者と抱き合って喜んだ。

共産・猿渡さん悲願達成
【別府市】4年前に続いて2度目の挑戦だった共産新人の猿(えん)渡(ど)久子さん(60)が、現職の厚い壁を突き破り、悲願だった県議会の議席を獲得した。
 当選確実の一報が入ると、事務所で吉報を待ち続けていた支援者が「当選だ!」「おめでとう!」と一斉に絶叫。くす玉を割り、万歳三唱で当選を祝った。猿渡さんは涙を流して支援者と抱き合い「ありがとう」の言葉を何度も繰り返した。
 別府市選挙区で共産が議席を得るのは12年ぶり。猿渡さんは得票数、得票率とも前回を上回る結果に「これまで続けてきた地道な活動を、多くの人が見ていてくれたに違いない」と笑顔。
 「市議時代に培った16年の経験と実績を県政でしっかり生かしたい。選挙戦で訴えた党の公約実現に全力で取り組みます」と誓った。

実績と経験を強調 荒金さん最多9選
【別府市】無所属現職の荒金信生さんが当選者の中で最多の9選。少数激戦となったが、これまで積み重ねてきた実績と経験を強調し、最後の議席を手にした。当確の知らせを受けて事務所に姿を現すと、集まった支援者が大きな拍手で祝福した。荒金さんは「足腰が痛み思うように動けない中で不安もあったが、地域の人たちを中心に気持ちを理解していただいた。県政にはこれからも是々非々の姿勢で臨みたい」と述べた。

木付さん再選 「4年間頑張る」
 【国東市・姫島村】大差で再選を果たした木付親次さん。妻の弘子さん(63)と事務所に姿を見せると、約50人の支援者らが拍手と歓声で迎えた。木付さんは「選挙区を回る中で多くの課題を痛感した。次の4年間も県とのパイプ役として頑張りたい」と話した。

保守分裂一騎打ち 阿部さん議席獲得
【杵築市】12年ぶりの選挙戦は新人の阿部長夫さんが、保守分裂の一騎打ちを制した。当選確実の一報が入ると、事務所の内外に詰め掛けた支援者から大きな歓声と拍手。阿部さんは握手を交わし、喜びを分かち合った。「杵築市に活力を取り戻す。今日からがスタート。県政に送り出して良かったと思ってもらえるよう頑張ります」と決意表明。孫から花束を受け取り、さらに表情が緩んだ。

新人同士の争い 太田さんが勝利
【由布市】2議席のうち1議席は、無所属の太田正美さんが獲得した。同じ湯布院町を地盤とする新人同士の争いを制した。約100人の支援者を前に、太田さんは「皆さんの力をいただいて結果を出せた。残りの人生を懸けて期待に応えていく」と決意を述べた。





※この記事は、4月8日 大分合同新聞 15ページに掲載されています。

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