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避難者わずか1% 県内19万8千人に指示、勧告

 実際に避難所に身を寄せた県民は1%―。西日本豪雨で県内は10市町の約19万8600人に避難指示や避難勧告が出たものの、従ったのはわずか2300人足らずだった。多数の犠牲者が出た中国・四国地方の被災地は、勧告などを受けても「大丈夫だろう」と自宅にとどまった人も多かったとみられている。福岡・大分豪雨から1年の節目に起きた災害は、早期避難の課題を改めて投げ掛けた。
 県内は5日午前に中津、日田、姫島の3市村に大雨警報が発表されて以降、7日にかけて激しい雨が続いた。日田市が大鶴、小野地区などの約1万5700世帯3万9300人、中津市が耶馬渓などの約6300世帯1万4千人に避難指示を出したほか、宇佐、豊後高田など8市町も約6万7千世帯14万5300人に避難勧告を出した。
 県によると、避難のピークは6日午後11時。勧告などを受け、9市町の1223世帯2257人が小学校や公民館に集まった。対象外の自主避難者は9市町村で90世帯139人いた。
 自宅が高台で逃げる必要がなかったり、2階に「垂直避難」をした人もいるとみられるが、ほとんどの自治体は多くて数%の住民しか避難所に行かなかった。
 原因は何か。梶原正勝県防災危機管理監(54)は「避難情報の出し遅れで人的被害が発生するのを避けるため、市町村は早い段階で広範囲に勧告などを出す傾向が強まっている」と説明。避難対象者の総数が多くなっているという。
 一方、住民の側は避難情報を知っても「うちは大丈夫」「最後は行政が何とかしてくれる」との意識が根強い。県北部の防災担当者の一人は「避難を促しても、なかなか行動につながらない」と漏らす。
 東京大の片田敏孝特任教授(57)=災害社会工学=は「マンションなど居住環境によっては自宅に残る方がいい場合もある」と指摘。「避難情報は状況を知る手掛かり。一人一人が最適な行動を主体的に判断することが重要だ」と訴える。
 今回の県民の判断については「付近の県で大雨特別警報が出る中、被害が広がる可能性もあった。避難した人数はあまりに少ない印象を受ける」と話した。
 
被災経験の有無で温度差
 避難するか、とどまるか。住民は被災経験の有無で意識に差がある。
 昨年7月の豪雨で甚大な被害を受けた日田市大鶴地区上宮(じょうぐう)町は、避難勧告が発表される前の避難準備情報が出た段階(5日午後5時すぎ)から、公民館に集まる人の姿が目立った。
 「動きが早かった。夜間や雨が激しくなってからでは逃げられないという昨年の教訓が生きたのだろう」。藤井隆幸自治会長(69)は一人一人の意識の高まりを実感した。
 一方、初めて全域に勧告を出した宇佐市。市中心部を流れる駅館(やっかん)川が6日夜に氾濫危険水位を超えたが、沿岸地区の避難所の駅館小と豊川小には計6人しかいなかった。
 駅館小近くの女性(86)は「数十年前の氾濫以降、堤防が整備されたので安心感があった。皆、しばらく怖い思いをしていないしね…」。結局、自宅を離れなかった。
 校区や自治区単位で実施する避難訓練は、ほとんどが地震や津波を想定している。市は「大雨の対応は今後の課題」と話す。
※この記事は、7月12日大分合同新聞朝刊23ページに掲載されています。

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