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偶然から新素材開発 日本学士院賞の相田教授

 国内で最も権威ある学術賞の日本学士院賞に、佐伯市宇目出身で東京大学大学院工学系研究科の相田卓三教授(62)(理化学研究所創発物性科学研究センター副センター長)が選ばれた。革新的な新素材の開発で世界をリードする。6月に東京・上野の日本学士院である授賞式を前に、研究への熱意や大分の思い出、今後の課題などを聞いた。
 成分の9割以上が水分の柔らかなプラスチックや断面を押しつけ合うと結合するガラスなど世界を驚かす素材を次々と開発。紫綬褒章や藤原賞、フンボルト賞(ドイツ)、江崎玲於奈賞などを受けている。
 「常識をひっくり返す、世間をあっと言わせる発見がしたい」。研究成果のほとんどは当初の目的とは違う“偶然”の産物。「思ってもいないところから新しい発見がある」と醍醐味(だいごみ)を語る。
 子ども時代は野山を駆け回る野性児だったという。実家は宇目で薬局(相田薬局)をしていて、旧重岡小中学校を卒業した。「動物や昆虫、怪獣に興味があり、勝手に“博士の部屋”と呼ぶ研究室を作っていた」と振り返る。中学生時代はバスケットボール部に所属し、県大会で3位まで勝ち上がった。
 大分市の大分上野丘高校に進学。下宿生活でバスケットボールざんまいの日々を送った。医療系大学を目指したが不合格に。それが第2志望で入学した横浜国立大学で化学との出合いになった。「とりあえず化学の道を進んでみようと勉強を始めた。小さいときから身の回りに実験器具があったので違和感はなかった」
 東京大学大学院に進み、1996年に同大学院教授に就任して以来、研究開発で成果を挙げ、後進の指導に当たっている。最近は日本の科学研究の将来には危惧を覚えるという。「日本は目先の成果を求める傾向が強くなっている。長い目で人を育てなくてはいけない」と訴える。
 両親が宮崎市に転居後、大分を訪れる機会はなくなったが、父が亡くなった2014年に約40年ぶりで遺骨を携えて大分市を訪ねた。「町が大きく変わって当時の下宿先も見つけきれなかった。大分への愛情は変わらない。高校の在京同窓会に時間ができたら顔を出したい」とほほ笑んだ。

<日本学士院賞>
 1911年に創設。学術上特に優れた論文、著書、業績を残した研究者を表彰している。湯川秀樹、小柴昌俊、山中伸弥の各氏などノーベル賞受賞者も受賞。日本学士院は、福沢諭吉が初代会長として創設した東京学士会院が前身。
※この記事は、5月3日大分合同新聞朝刊1ページに掲載されています。
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