金曜ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』の場面カット(C)TBS
King & Prince・高橋海人(高=はしごだか)、俳優の中村倫也がW主演を務める、TBS系金曜ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課(読み:ドープ マヤクトリシマリブトクソウカ)』(毎週金曜 後10:00)。このたび、自分にも他人にも厳しいストイックさをもつ“特捜課最強”の麻薬取締官・綿貫光役の新木優子にインタビュー。綿貫の異能力である腕力を使ったアクションシーンの裏話のほか、共演者の印象などを語ってもらった。
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■アクション作品へのオファーに気合が入る
――本作への出演オファーがあった際の心境を教えてください。
最近、体を動かすことの大切さを感じて、今後の生活やお仕事のために体づくりの基礎を身に付け始めていました。ちょうどそんな時に本作のお話をいただきました。演出である鈴木浩介さんのお名前を見て、以前アクション作品でご一緒させていただいたことがあったので、すごくうれしかったのを覚えています。久しぶりに成長した姿をお見せできればと思いました。
――綿貫についてどのようにとらえましたか?
綿貫は元SAT隊員という経歴を持ち、特捜課の中でも特に戦闘能力の高い役。強い腕力で犯人をねじ伏せられるようなキャラクターでもあったので、そのイメージに合った動きができるように頑張らなければならないと気合が入りました。
■「アクションは見せ方が全て」――撮影裏話も
――綿貫は派手なアクションシーンが印象的ですが、工夫されていることはありますか?
アクションは見せ方が全てだと思っています。綿貫の異能力は腕力の強さ。ですが、どれだけ力が強くても軽々こなしてしまうと物は重く見えないし、逆に軽い物を重く見せることもできる。自分が想像していた動きと実際の映像の違いにはいつも驚かされます。第3話では、綿貫の腕力を発揮するシーンがあります。そのため、撮影現場ではより一層反応1つ1つにこだわり、見せ方を工夫しました。見応えたっぷりな映像になっていると思います!
――アクション撮影の裏話を教えてください。
腕力に特化したシーンが多い分、アクションシーンの撮影後は上半身の筋肉痛がしばらく続きます(笑)。そんな中、アクション部の皆さまのサポートが本当に心強く、感謝でいっぱいですね。自分の限界を突破しつつ、安全な範囲で全力を注げるような指導をしてくださっています。アクション監督の田中信彦さんは妥協を許さない方なので、OKをいただけた時は一番うれしいです。
――ちなみに、もし新木さんが異能力を得られるとすれば、どんな能力が欲しいですか?
動物と話せる能力が欲しいです。犬を飼っているのですが、愛犬が思っていることを理解して会話することができたらすごく良いなと思います。
■共演者と疑問を共有し合える撮影現場
――共演者の皆さんと対峙した印象を教えてください。
高橋さんは、才木と同じくひたむきで努力家だなと感じています。私はどちらかというと、撮影現場で「どうしたらいいんだろう」と迷ったり、人に聞いたりすることはあまりしない方が良いと思っていました。でも高橋さんは疑問に思ったことを素直に言葉にしていて、こういうふうに聞けば良かったんだ!と勉強になります。結果的にキャスト全員で話し合う機会にもつながっています。撮影現場にすごく良い影響を与えてくれます。
――中村さんはいかがですか?
中村さんとは8年ほど前にもドラマでご一緒したことがあり、その時から大先輩でした。今回は特捜課の仲間として共演させていただいているのですが、みんなが中村さんのエネルギーに頼らせていただいています。気が付けば周りに人が集まっているような、本当に安心感のある方ですね。撮影現場では、(特捜課の課長・葛城康介役の)三浦(誠己)さんが包み込むような温かさで私たちを見守ってくださり、一方で中村さんがみんなをぐいっと前に引っ張ってくれるようなリーダーシップを発揮してくださっています。
――2人のバディ感も見どころですよね。
クランクインして数日で素晴らしいバディ感に仕上がっていたので、すごく素敵な2人だなと感じました。見ていて心地がいいです。
――共演者の皆さんとの裏話があったら教えてください。
陣内のデスク周りにカードゲームなどいろいろな物がセットとして置かれていたんです。ある日、私がその中からオセロを見つけて、箱はそのまま置いて中身を撮影現場の裏に持っていったことがありました。その結果、今みんなオセロにハマっています! 撮影の合間にトーナメント戦まで開かれているのですが、中村さんがすごく強くてまだ誰も勝てていません。あまりにも周りが弱いので、オセロを楽しみたい中村さんから指導が入り始めました(笑)。ご指導いただきながら、みんな少しずつ強くなってきています。かなり仲良しな撮影現場ですね(笑)。
■“勇者”が抱える人間味
――綿貫は祖母の介護と仕事の両立に悩む一面もありますね。そのあたりはどのように演じられていますか?
特捜課は麻薬取締部の中でも特殊で、孤立した立ち位置にありつつも、特別な“スーパーヒーロー”たちのようなかっこよさがあります。そんな中、登場人物1人1人がさまざまな悩みを抱えているのですが、特に綿貫の悩みはすごくリアルだと感じています。
家庭と仕事の両立というのは、どの世代でも少なからず直面している方がいらっしゃる悩みですよね。年齢や性別を問わず、自分の境遇を前に、ふと誰かと比べてしまった経験のある人も多いと思います。自分のせいではないけれど、逃れることはできない。逃れようなんて思っていないけれど、“何で私なんだろう”と、ふと感じてしまう時もある。異能力を持った特捜課の“勇者”、綿貫ですらこういった悩みを抱えているというのは、すごく人間らしいなと心に響きました。綿貫がどうやって苦難を乗り越えていくのか期待しつつ、自分が綿貫の立場ならどのように感じるか、常に考えながらこの役と向き合っています。
――本作の見どころとメッセージをお願いします。
特別な力を手にしながら、それでも人間らしくもがいている特捜課のメンバーの姿は、この作品の魅力の1つだと思います。一見“異質”で“遠い”存在に思える綿貫たちですが、ぜひ身近に感じつつ、この作品を楽しんでいただければうれしいです。