1966年の静岡県一家4人殺害事件で再審無罪となった袴田巌さん(90)の姉ひで子さん(93)は9日、衆院法務委員会に参考人として出席し、再審制度を見直す刑事訴訟法改正案に関し「検察抗告があるから再審開始確定まで時間がかかる。神様ではなく人間が作った法律。改正できないわけがない」と意見陳述した。
政府案は、再審開始決定が取り消される十分な根拠があれば抗告できると規定。一方、検察による機械的な抗告が審理を長引かせているとの批判を踏まえ、野党案は抗告を全面禁止とした。
袴田さんは2014年、静岡地裁で再審開始決定を受けた。しかし検察が抗告するなどした影響で再審開始確定まで約9年かかった。
ひで子さんは法務委で「捜査当局はいい証拠も悪い証拠も全部出して裁判をやっていただきたい」とも述べ、証拠の全面開示を求めた。
吉沢徹弁護士=岡山弁護士会=は「判決がどうなるか心配で寝られなかった」などの遺族の声を紹介。再審開始を認めるかどうかは慎重に判断される必要があるとし、検察抗告を認めるべきだと主張した。