日本物理学会とドイツ物理学会は14日、現代生活の基盤を支える「量子力学」の誕生から今年で100年となることを記念し、物理学の平和利用推進を誓う「未来への宣言」を発表した。ドイツ西部ミュンスターで両学会の代表が署名した。
ドイツ物理学会のクラウス・リヒター会長は「量子力学の研究が核兵器を可能にした。学会は核に警鐘を鳴らす特別な責任がある」と強調した。
原子など微小な粒子や光は量子と呼ばれる。「波と粒子の両方の性質を持つ」「複数の状態が同時に存在する」といった常識外れの性質が100年前に明らかになり「量子革命」と呼ばれた。現在はスマートフォンなどにも応用されている。