ゲルニカのタペストリー

群馬県立近代美術館で限定公開されている「ゲルニカ」のタペストリー=19日午後、群馬県高崎市

 ピカソが描いた「ゲルニカ」のタペストリーを、群馬県立近代美術館(高崎市)で鑑賞することができる。ピカソ自身が制作を監修し、存在するのは世界に3点のみで、19日から終戦の日を含む8月31日までの限定公開。ゲルニカには戦争への怒りや悲しみが込められている。

 スペイン内戦中の1937年、スペイン北部のゲルニカに無差別爆撃が行われ、多くの一般住民に被害が出た。憤ったピカソは、この年開催されたパリ万博のスペイン館の壁面に横約7・8メートル、縦3・5メートルの大作を約1カ月で制作。子どもを抱いて絶叫する母親や倒れた兵士の姿などを描き、戦禍への怒りや悲しみを表現した。その後、タペストリーの制作も自ら監修し、他の2点は米国とフランスにある。

 タペストリーはウールと綿製で、大きさは原作より一回り小さい。同館は当時の館長が戦争をテーマにした作品の収集に力を入れ、96年から所蔵。光に当たると傷みやすいことから、日数を限定して公開している。

 観覧料は一般300円、大高生150円で中学生以下は無料。

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