物価高でもウナギ食べ夏バテ防止

土用の丑の日を迎え「八ツ目や にしむら目黒店」で焼き上げられるウナギ=19日午前、東京都目黒区

 栄養豊富なウナギを食べて夏バテ防止を―。土用の丑の日にあたる19日、各地で猛暑が続く中、ウナギ料理店にはかば焼きを求める客が列をなした。コメ価格の高騰など物価高でも「この日だけは」と夏の風物詩に舌鼓を打った。

 千葉県成田市の成田山新勝寺参道にある老舗「川豊」では、通常より30分早い午前9時半の開店前に100組以上が整理券を受け取る大盛況。家族3人で訪れた千葉市の会社員池沢雄治さん(75)は「この日を心待ちにしていて午前7時に家を出た。身もふっくら、皮もパリパリで最高においしい」と声を弾ませた。

 伊藤小澄社長(54)は「今年は稚魚が豊漁と言われるが、仕入れ値は全く変わっていない。米価や人件費高騰もあって厳しい状況だが、値段据え置きで頑張っている」と話す。

 土用は立夏、立秋、立冬、立春の前の18日間を指す。立秋前の土用のうち「えと」の「丑」に当たる日にウナギを食べる習慣が江戸時代に定着した。水産庁によると、ウナギの国内供給量は減少傾向で近年は5万トン程度。多くを輸入に頼っている。

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