教科書大手の東京書籍(東京)は17日、今年発行し全国で採用されている中学生向け教科書で、災害関連死を含め278人が犠牲となった熊本地震の死者数を、50人と記載していたと明らかにした。建物の倒壊などによる直接死のみの数字だった。同社は訂正を検討している。
同社によると、教科書は「新編 新しい社会歴史」で、2021年から50人と記載。阪神大震災や新潟県中越地震など他の災害は、死者数に関連死を含めていた。同社は「踏み込んだ調査や確認ができず反省している」とした。
熊本県の木村敬知事は17日の記者会見で「ちょっと見れば分かる」と苦言を呈し訂正を求めた。