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野上さんが優秀賞 薬理学会の国際大会

[2010年6月25日 10時03分]

漢方薬による認知症の症状改善についての研究成果を発表した野上愛さん

漢方薬による認知症の症状改善についての研究成果を発表した野上愛さん

 別府市出身で、福岡大学大学院薬学研究科博士後期課程で学ぶ野上愛さん(27)が、漢方薬による認知症の症状改善についての研究成果を国際精神神経薬理学会香港大会(6月6~10日)で発表。日本神経病理学会から、若手研究者の国際的な活動を後押しする優秀発表賞を受けた。野上さんは「うまくいかず、心が折れそうな時もあったが、何年も研究してきたことが報われてうれしい」と話している。

 野上さんは、脳血管性認知症に伴う症状の一つ「睡眠障害」に効く漢方薬「抑肝散(よくかんさん)」を研究している。漢方は経験的に薬効が知られているが、最近は医療現場から、科学的なメカニズムの解明が求められているという。
 今回、実験動物(ラット)を脳血管性認知症と同じ状態にし、脳波を調べたところ、深い睡眠(ノンレム睡眠)の時間が少なく、頻繁に目が覚めるなど、人間と同じような睡眠障害が起きていた。このラットに抑肝散を飲ませると、睡眠障害の改善がみられた。
 野上さんは「このラットを使うことで、薬効の評価ができるようになった。西洋薬との比較など、漢方の応用範囲が広がる研究成果となった」という。
 野上さんの実家は、市内餅ケ浜のセスナ薬局ということもあり、自然と薬学の道を志したという。「古里が好きなので、将来は大分で研究を続けられたら」と夢を描いている。

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