大分のスポーツ

「胸張れ」大観衆が拍手

[2009年08月22日 10:19]

「負けた。でもよく戦った」。涙を流す明豊応援団=21日午後2時ごろ、甲子園

 県民の記憶に残る「激闘」だった。21日の甲子園・準々決勝。チーム初の4強入りを目指した県勢の明豊は、延長戦の末、宿敵・花巻東(岩手)に6―7で敗れた。完封負けを喫した今春のセンバツ以降、「打倒・花巻東」を目標にしてきた明豊ナイン。「よく戦った」「ナイスゲームだ」「胸を張れ!!」。旋風を巻き起こした大分県の代表校に、2万7千人の大観衆が拍手喝采(かっさい)した。
 甲子園が地響きのようにどよめいたのは、1点を追う八回だった。鮮やかな長打攻勢で逆転に成功。大歓声に揺れる一塁側のアルプススタンド最前列で、2年生部員の勝山直樹君(16)は太鼓をたたき続けた。「よっしゃ! いける」
 守り切ればベスト4進出が決まる九回。まさかの2失点で同点とされ、延長十回に決勝点を献上。総力を挙げた反撃も及ばず、またもや明豊は花巻東の前に散った。
 試合後。ナインは胸を張って整列した。「花巻東というライバルがいたからチームが一丸になれた」「春に比べて成長できた。悔いはない」「この大舞台で再び花巻東と戦えたことを誇りに思う。対戦できてよかった」。みんな顔を上げ、静かに相手の校歌を聞いた。
 劇的なサヨナラ勝ちを収めた1回戦。鮮やかな完封勝利を飾った2回戦。延長十二回の逆転勝ちで底力を見せた3回戦。そして、センバツのリベンジを期した準々決勝の死闘…。高校野球ファンに鮮烈な印象を残し、明豊ナインは笑顔で大舞台を去っていった。
 チームの成長を見届けてきた浜田健次部長は、気丈に振る舞う選手一人一人の背中を見詰めた。
 「みんな全力を出し切った。最後まで本当によく戦ったと思います」

学校も必死の声援
 別府市野口原の明豊高校では21日、補習などで学校にいた生徒や教職員、保護者ら約120人が図書室でテレビ観戦。メガホンを鳴らしながら応援した。
 リードされた序盤は「打て!」「頑張れ」と必死に声援。八回に逆転すると、跳び上がったり抱き合ったりして喜んだ。
 負けはしたが、白熱する好ゲームを展開した選手たちに温かい拍手を送った。
 森健太郎君(2年)は「勝利まであと少しだったので悔しい。でも素晴らしい試合だった」。大林秀子教諭(42)は「どの試合もよく頑張った。帰ってきたら温かく迎えたい」と話した。

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