
【明豊―常葉橘】2回を投げ、被安打1と好投した山野=甲子園
【甲子園臨時支局】第91回全国高校野球選手権大会第11日は20日、甲子園球場で3回戦4試合があった。第1試合に登場した県代表の明豊は常葉学園橘(静岡)に延長12回の末、8―6で勝ち、ベスト8進出を決めた。今春の選抜大会準優勝の花巻東(岩手)のほか、中京大中京(愛知)都城商(宮崎)も勝ってベスト8が出そろった。
第1試合終了後、準々決勝の組み合わせ抽選があり、明豊は第12日第1試合(21日午前11時開始)で花巻東(岩手)と対戦することが決まった。
花巻東は左腕、菊池雄が6安打完投して東北(宮城)に4―1と快勝し、初めてベスト8入りした。岩手県勢の準々決勝進出は41年ぶり。
中京大中京は16安打を放ち、初出場の長野日大(長野)に15―5と大勝して春夏連続のベスト8。一回に3点を先制した都城商は智弁和歌山(和歌山)を4―1で破って28年ぶりに8強入りした。
▽3回戦 (8時30分、14,000人)
明豊 200010021002―8
常葉学園橘004200000000―6
(延長12回)
15選手が存在感
「これからは総力戦ぞ」。2回戦を終えた後、大悟法久志監督がげきを飛ばした通り、明豊はこの日、15人が出場。普段は“脇役”の選手たちが存在感をアピールした。
八回、2本目の安打で反撃の口火を切った木森恭平(2年)は「興南戦のように逆転できる自信があった」。
代打で1点差に迫る二塁打を放った寿雄大(3年)は「打った瞬間はしまった、ライトフライだと思ったが、運がよかった」と満面の笑み。「またチャンスがあれば1打席にすべてをかける」ときっぱり。
寿の二塁打で一塁から長駆ホームインした篠川拓也(2年)。12回は併殺崩れの間に二塁から本塁を陥れた。「何となく予感があった」。巧みなスライディングで、間一髪のタイミングをセーフにした。
2回戦の西条戦で先発落ちした松本拓真(3年)も悔しさをぶつけた。3打席で2度出塁し、いずれも生還。延長12回は1死から内野安打を放ち、「そろそろ(勝負を)決めないと投手がきつい。何とか出塁したいと必死だった」
そして激闘を締めくくった山野恭介(2年)。「(マウンドに)行きたくて仕方なかった。絶対に負けないという強い気持ちで向かった」。自己最速の146キロも計測し、終始にこやか。「3年生と1日でも長く野球をしたい」と話した。
監督「厳しい試合」
3時間に迫る熱戦を辛くも制した大悟法久志監督。試合直後のインタビューで「厳しかった」と第一声。「前半は庄司君の気迫に押され攻めあぐねたが、何とか粘れた。打線がよくつないだ」と勝因を語った。
先発の野口昂平(3年)を三回途中で今宮健太(同)に代えた。「乗っている野口に託したが、外の球をうまく逆方向に打ち返された。相手を褒めるしかない」。今宮への継投は念頭にあったが、「予想外に早く出さざるを得なかった。点差が開き、慌てた」と振り返った。
準々決勝の相手が花巻東(岩手)―東北(宮城)の勝者と伝えられると「願ってもない話」と一瞬、目を見開き、「悔いのない、いいゲームをしたい」と力を込めた。
「一番楽しい」今宮はつらつ
「これまでで一番楽しい、ハラハラドキドキする試合だった」。投打に活躍した今宮健太(3年)は試合後も冷静だった。
常葉橘の庄司隼人(同)に真っ向勝負を挑まれたが、はね返した。「まさかあんなに直球で押してくるとは…。こっちも負けたくないという気持ちだった」。試合後、庄司と握手した際、手袋を渡された。「211球もよく投げきった。すごい投手」。ぎりぎりの勝負を振り返り、すがすがしい表情で敗者をたたえた。
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