
【大分商―明豊】4回裏明豊2死二塁、豊田が逆転の右前適時打を放つ=臼杵市民球場
第119回県高校野球選手権大会(大分合同新聞後援)最終日は24日、臼杵市民球場で決勝があった。明豊が大分商を破り、4季ぶり9回目の優勝を果たした。
この結果、今夏の全国高校野球選手権大分大会のシード校は第1シードが明豊と文理大付、第2シードが大分商と藤蔭、第3シードが大分、豊府、日田林工、鶴崎工となった。6月の県高校野球連盟部長会で正式に決定する。
▽決勝
大分商200000000-2
明 豊10020001× -4
【評】先制された明豊が好機を確実に生かして逆転。先発高尾が粘り強い投球で大分商の反撃を抑えた。
明豊は四回1死二、三塁から北里の犠飛で追い付き、豊田の右前適時打で逆転。八回には加藤の三塁打、北里の内野安打で1点を加え、ダメ押しした。
大分商は一回、平川の三塁打と柳原の犠飛で2点を先制。その後も毎回のように走者を出したが、バントのミス、けん制死などが響いた。
好機ガッチリ、逆転
明豊が大分商との接戦を制し、4季ぶりに頂点に立った。現チームが県大会で優勝するのは初めてだが、選手の喜び方は控えめ。「次が大事。夏に勝たなくては」と気持ちを引き締めていた。
過去3大会は、あと一歩のところで優勝や九州地区大会への出場権を逃した。「勝負どころで打てないのが課題。これを克服しないと夏はない」(和田正監督)と、今大会に懸けていた。
準決勝まで3試合のうち2試合で先制された。決勝も初回に2点を失ったが、すかさず1点を取り返した。四回、相手守備の乱れから好機を広げると、2点奪って逆転に成功。八回にも甘い球を逃さず振り抜き、2本の長短打でダメ押しした。
「先制されても気持ちを切らさずに戦えた。逆転できる力がついてきた」と稲垣翔太主将(3年)。4番の加藤将之(同)は「1球に集中することと、つなぐ意識が浸透しつつある」とチームの変化を口にした。
先発の高尾勇次(同)は毎回走者を背負ったが、打たせて取る投球で二回以降を無失点に抑えた。「球が走らなかったので、低めを意識して投げた」と振り返った。バックも大会を通して無失策の堅守で支えた。
「一つ壁を乗り越えられたことは次のステップになる。守備、走塁など細かい部分をもう一度徹底して鍛える」と和田監督。最後の公式戦でつかんだ自信を胸に、夏に挑む。
大会評 「1点」を奪う姿勢が大切
大会は明豊の4季ぶり9回目の優勝で幕を閉じた。昨秋以降の県内での4大会は優勝チームが全て異なり、各校の戦力が拮抗(きっこう)していることをうかがわせる。
明豊は高尾勇次(3年)、岡本健一郎(同)の二枚看板が安定した投球を見せ、4試合で5失点。守備も無失策と堅かった。打線は振りが鋭く、計42安打を放って攻守のバランスが取れていた。
大分商は春の九州地区大会県予選の優勝に続く準優勝で、古豪復活を印象づけた。準々決勝からは2番手以降の投手を起用。攻撃ではバントや相手の隙を突く走塁などで、したたかさも見せた。
大分はエース小代貴裕(同)の好投と、地道につなぐ野球で4強入りした。日田林工は積極的な打撃が印象的だった。いずれも守備が安定すれば夏も活躍しそう。
全体的には引き締まったゲームが少なかった。捕球ミスなど守備の乱れから失点するチームが目立った。攻撃では好機にあっさり凡退する場面が多く見られ、確実に「1点」を奪おうとする姿勢が乏しかった。
本番まで1カ月半。本大会に出場できなかったチームも含め、プレーの精度を高め、最高の状態で夏を迎えてほしい。(運動部・八坂啓佑)
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