大分のスポーツ

再出発、よみがえれ!トリニータ(1)

[2009年12月07日 10:11]

磐田に敗れ14連敗を喫し、肩を落とすトリニータの選手=7月12日、ヤマハスタジアム

 大分トリニータの2009年シーズンが終わった。8勝6分け20敗の勝ち点30で17位。来季は8年ぶりにJ2へと戦いの舞台を移す。
 チームはこの1年、揺れ続けた。開幕早々からの14連敗でシャムスカ前監督を解任。J2降格決定、経営危機による溝畑宏社長の辞任表明など、昨季の躍進から一転、“地獄”へ突き落とされた。
 しかし、一筋の光明も見えた。7月下旬から指揮を執るポポビッチ監督の下、終盤は10試合負けなし。首位争いをする強豪を撃破するなど、監督の目指すパスサッカーが浸透した。
 とはいえ、チームの行く手には険しい道のりが待ち構える。J1復帰にはJ2で3位以内に入ることに加え、Jリーグからの融資返済(最大6億円)、債務超過(約5億6千万円)の解消が条件となる。
 予算規模の大幅な縮小と戦力ダウンが懸念される中、どう再出発を図るのか。経営、チーム編成、地元の対応など、幅広い側面からトリニータの針路を考える。

目標はACL
 昨季は初タイトルとなるナビスコ杯を獲得。終盤まで優勝争いに絡み、クラブ史上最高の4位に入った。主力の引き留めにも成功。今季は国際大会(パン・パシフィック選手権)に臨み、ACL出場(リーグ戦3位以内)を目標に船出した。
 しかし、第4節から泥沼の14連敗。けが人の続出、相次ぐ警告による出場停止といった要因が重なり、序盤から大きくつまずいた。
 7月にポポビッチ監督に交代。出直しを図ったが、第21節から4連敗。終盤は10試合負けなしと波に乗ったが、終わってみればエンジンの掛かりが遅かった。
「地元の手で」
 ゼロからクラブを創設して16年目。チームは右肩上がりの成長を遂げてきたが、経営は常に“自転車操業”だった。これまで苦境に陥るたび、新規スポンサーを獲得してきた。しかし、今回は自力で乗り越えることはできず、Jリーグから融資を受けることになった。経営責任を取る形で、生みの親でもある溝畑宏社長は退任に追い込まれた。
 今後は12月中旬をめどに経営改善計画をまとめることになる。J2降格により大幅な減収が見込まれる中、早い段階でのJ1復帰に向けた青写真が描けるのか、その内容が注目される。
 リーグから融資条件の一つとされた「地元の手での再建」に向けた枠組みの構築も急がれる。県や経済界が音頭を取る県民会議(仮称)は13日に発足。行政、企業(経済界)、県民が三位一体となって支える、クラブの原点に立ち返ることが求められている。
 県民に夢と感動を与えてきたトリニータは今、大きな岐路に立っている。

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