
会見する菊地直哉(右)と原靖強化部長=26日、大分市松岡のクラブハウス
大分トリニータは26日、元磐田のMF菊地直哉(24)=181センチ・77キロ=を獲得したと発表した。
同日、大分入りした菊地は大分市松岡にあるチームのクラブハウスで会見。「勝利に貢献したい」と決意を述べた。契約期間は2011年1月末まで。背番号は36。早ければ28日にリーグ登録され、29日のFC東京戦から出場できる見込み。
菊地は清水商高(静岡)から03年に磐田に入団。04年のアテネ五輪や年代別の世界選手権にも出場した。しかし07年に静岡県青少年環境整備条例違反=淫行(いんこう)=の疑いで逮捕、起訴猶予となり、磐田を解雇された。その後は今年6月まで、ドイツ2部リーグから3部に降格したイエナでプレーしていた。
05年に期限付き移籍したJ1新潟時代を含め、Jリーグでは94試合に出場し、6得点。ドイツでは20試合に出場した。
会見では、原靖取締役強化部長が「事件に対する社会的制裁は受けた。5月に東欧やドイツを視察した際、代理人と接触していた。センターバック、ボランチ不足で悩むチーム事情と合致し、獲得に至った」と説明した。
菊地は「07年に自分が取った行動で、サッカーにかかわる皆さんに多大なご迷惑を掛けたことを謝罪します」と頭を下げ、「大分はやりがいのあるチーム。持ち味である思い切りのよいプレーでチームの助けになりたい」と話した。
菊地は会見後、練習に合流。アテネ五輪でチームメートだったFW高松大樹(27)や、磐田で同僚だったDF上本大海(27)らから声を掛けられていた。
反発覚悟最後の賭け
菊地の獲得はJ2降格の可能性が高まった大分にとって、最後の賭けになる。原強化部長は守備に定評がある菊地が入ることで「化学反応を起こせればいい」とチームを引き締めるカンフル剤として期待する。
だが、一方でリスクも大きい。不祥事を起こした選手の獲得を反対する声もあるからだ。不祥事に加え、日本協会から1年間の登録除外を受けた後の処分期間中に、罰則適用外となる国外に移籍したことも疑問視された。菊地は「そこは非常に悩んだ。多くの人に相談し、サッカーを続けるのが一番と判断した」と言い、周囲の反発を覚悟で選んだ道を振り返った。
原強化部長もJ1残留へ必死で「彼は社会貢献活動を行い、反省もした」と、サポーターの理解を求めようとした。
予定では9月13日に古巣、磐田との対戦が控える。「残念な思いをさせたファンに元気な姿を見てほしい」と菊地。再び国内でプレーする道が開かれた24歳は、存在価値を示せるか。
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