
【パンパシフィック選手権3位決定戦・トリニータ―山東】2点目が決まり、FW高松と抱き合うFWウェズレイ=現地時間21日、米国ロサンゼルス・ホームデポセンター(大分トリニータ提供)
【ロサンゼルス21日運動部・坂本陽子】サッカーのパンパシフィック選手権最終日は21日、米国ロサンゼルスのホームデポセンターで決勝、3位決定戦があった。Jリーグ代表の大分トリニータは3位決定戦で山東(中国)を2―1で破った。優勝は水原(韓国)。大分は22日(日本時間23日)帰国する。
【評】大分は2点を先行し、細かくパスをつなぐ山東を退けた。MFホベルトを含め、両チームで計3人が退場。早い時間帯から数的優位だったため、フィニッシュの精度が高ければ追加点を奪えていた。
序盤から集中 金崎2アシスト
初戦のロサンゼルス・ギャラクシー戦(18日)とは見違えるような戦いぶり。中国スーパーリーグ覇者の山東を相手に、立ち上がりから一つ一つのプレーに集中。「サッカーではなく格闘技だった」(DF上本大海)という激しい日中戦を制し、自信を深めた。
ナビスコ杯決勝の清水戦(2008年11月)と同じくMF金崎夢生(むう)の2アシストで、FW高松大樹とウェズレイが得点した。主砲2人のゴールを演出した金崎は「Jリーグと比べ、球際が激しかった。大分はパスミスが多く、判断の遅いプレーもあった」と満足はしなかった。
前半終了間際、山東からPKを決められた。1点差で迎えた後半はFW森島康仁、MF家長昭博ら、タイプの異なる攻撃陣を投入。攻撃を活性化した家長は「相手は弱かったが、忘れていた公式戦の感覚を思い出せた」と目覚めた。
終了間際にはMF鈴木慎吾が悪質なファウルで倒され、両チームの選手が乱闘寸前になった。「慎吾さんがガッツリやられたので、みんなで向かっていった」(DF森重真人)。退場となった相手選手2人からラフプレーを受けた鈴木は「勝つことが良い薬」と強調。
国際大会デビュー戦は4チーム中、3位で終わった。右足を痛めたMFエジミウソンは筋膜炎の可能性がある。J1リーグ開幕(3月7日)を前に、課題と収穫が明らかになった。
シャムスカ監督は「自分のイメージに近づいたが、パスミスをなくさねば」と話した。
「チャンス逃さぬ」 高松千金ゴール
メモリアルゴールは逃さない。FW高松大樹は2008年ナビスコ杯決勝に続き、大分が日本代表として臨んだ初の国際大会で先制。前半27分、中盤からMF金崎夢生(むう)のロングパスを受け、狙いすました。ゴールネットを揺らすと、家族を思って左手薬指に口づけをした。
前半25分、中国スーパーリーグ3年連続アシスト王の山東MFジブコビッチが、MF鈴木慎吾を倒して退場処分。相手が1人少なくなった直後の値千金のゴールだった。「試合の入り方が良く、夢生がいいパスを出してくれた。何が何でも勝ちたかった」
初戦のロサンゼルス・ギャラクシー戦(18日)は完封負け。後手に回ったことを反省し、立ち上がりから集中力を高めた。
「ゲーム感覚が戻り、気持ちが入った。自分とチームが経験を積めて、いい大会になった」
開幕までに修正点改善
大分・シャムスカ監督の話 公式戦2試合でゲーム感覚がよくなった。守備から攻撃への切り替えも速くなった。これまで国際経験のなかった選手の成長にもつながる。J1リーグ開幕までに修正点を改善したい。
GK西川周作(安定感のあるプレー)「無失点で終わりたかったが、国際大会はこういうもの」
DF森重真人(山東にPKを与えた)「相手にうまいことやられた」
MF西山哲平(終盤に投入される)「勝因はコンディションと連係が改善されたこと」
FW森島康仁(高松と交代出場)「ミスしても楽しかった。何としても点を取りたかった」
“弾丸ツアー”で応援
○…スタンドには青いユニホームを着た大分のサポーター約20人が応援。2泊4日の“弾丸ツアー”で20日夜、8人が現地入りした。
母親が臼杵市出身の重森栄一さん(35)=横浜市、会社員=は「都会のチームにはない一体感が好き」。2000年のJ2時代から応援している中村紀仁さん(27)=福岡市、会社員=は「今年最初の勝利をこの試合で」と声をからした。
妹と2人で初戦から観戦した房前朝美さん=大分市、看護師=は「トリニータのためなら、どこまでも行く。(中国選手は激しいプレーが多いので)けがをせず、うまくかわして」と祈った。
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