
ナビスコ杯準決勝の名古屋戦後、「選手やスタッフの力で困難を乗り越えた」と語ったシャムスカ監督=9月7日、九石ドーム
一体感こそ躍進のカギ
「大分マジックと呼んでほしい」。大分トリニータのシャムスカ監督(43)は躍進劇をシャムスカマジックと称賛され、こう切り返した。「わたし一人の力ではない。いろんな人の意見を聞き、チームにとっての最善策を判断している」
シャムスカ監督と強化部(大分フットボールクラブ)の関係は良好だ。クラブハウス(大分市)では監督室の数メートル先に強化部の部屋がある。「トン、トン」。互いの部屋のドアをノックする音が頻繁に響く。
チームの方向性などで互いの意見を率直にぶつけ合い、理解を深めてきた。「日本人はこういう考え方をする」。聞く耳のあるシャムスカ監督でも時折、強化部側と考え方にズレが生じることもある。「両者の差を縮める作業が大切」と原靖強化部長(40)。
一体感がある。コーチングスタッフに加え、通訳、トレーナー、ドクター、マネジャーも”戦力”だ。原部長は「総力で戦えている。シャムスカ監督は選手に最後まで自分たちの力を信じさせている」と信頼を置く。
限られた予算で、初タイトルを狙えるまでに成長した。資金が少ないからこそ、知恵を絞った。同じブラジル人選手でもボランチならば、一流FWの三分の一ほどの金額で獲得できる。「大分方式」はせん望の的だ。
原部長は他チームの首脳陣から「大分の秘策は何か」と盛んに聞かれる。原部長は言う。「たとえお金があっても『まだまだ足りない』と思うだろう。大分はこのやり方しかなかった。環境と時代がマッチし、当たった」
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