
配られた毛布にくるまり、避難所での生活や行動を模擬体験する参加者=15日、大分市の県総合社会福祉会館
「寝たきり」協力し搬送/「パンがない」/段ボールで保温
災害時に避難所はどのような運営が求められるか―。東日本大震災を受け、県ボランティア・市民活動センターは15日、大分市の県総合社会福祉会館で、避難所運営の課題への対応を学ぶ「県災害ボランティア体験型研修会」を開いた。参加者からは「訓練でも混乱した。日頃から役割分担を決めておくなど準備しておく必要がある」などの声が聞かれた。
配役ごとに課題を検証
大災害が起き、約70人が避難所に詰め掛けた―との想定。災害ボランティアの登録者ら参加者は、行政職員、寝たきり、視覚障害者、旅行者などの配役を割り振られ、それぞれの立場から課題を検証した。
「寝たきり」の男性を「消防団員」らで協力して避難所に運ぶ方法や、被災者にどのように毛布や段ボール、炊き出しの食事を割り振るかなどを体験。支援物資のパンが足りず、配分が滞る場面もあった。
実際の避難所に近づけるため、会場は暖房設備が切られ、トイレは水洗できない状況で訓練。参加者は「段ボールを敷くことで、温かさが全く違うことがよく分かった」などと話した。
最後にスタッフが避難所運営の注意点を説明。災害対策本部と連携する「総務班」や、避難者名簿の管理や報道対応をする「被災者管理班」、「食料物資班」「保健・衛生班」などが必要になることを紹介した。
自治会長の役を演じた日田市丸山の老人保健施設職員、伊藤康之さん(48)は「被災者からの要求が集中してさばくことができず、対応の優先順位を決めるのも難しかった。地域ごとに訓練するのも勉強になるのではないか」と話した。
同センターとして避難所運営の訓練は初めて。同センターの村野淳子専門員は昨年3月、福島県の避難所で、お年寄りが体育館の観覧席の椅子を使い毛布1枚で寝泊まりしていたのを目の当たりにし、「災害弱者に配慮するなど訓練の必要性を感じた」という。
「災害時は行政だけでは対応できないことが多い。命と暮らしを守るためには被災者自身が考え、避難所運営の仕組みをつくっていくことが必要になる。今後も訓練の継続を検討したい」と話した。
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