
縁起物の「姫だるま」の絵付け作業に精を出す後藤明子さん(左)家族=24日、竹田市吉田
新年の縁起物として家内安全などを願う竹田市の郷土人形「姫だるま」作りがピークを迎えている。
姫だるまは、木型に和紙や新聞紙を張り合わせて形を作り、顔料などで色を付ける。白く塗られた顔、十二単(ひとえ)の赤、松竹梅の緑など鮮やかな色合いが目を引く。
今では作るのは同市吉田の「後藤姫だるま工房」のみ。工房には大小さまざまな人形が並び、後藤明(めい)子さん(74)、久美子さん(54)、宗(そう)子さん(28)が絵付けなどに忙しく追われていた。
姫だるまは、もともと困難に負けずに立ち上がる意味の「起き上がり様」と呼ばれ、親しまれてきた。竹田市では1月2日朝、各戸に配る行事が受け継がれ、福が舞い込むとされている。
歴史は約360年前の江戸時代にさかのぼり、旧岡藩下級武士の妻「綾女」がモデル。経済的に困難な時でも、家族が互いへの愛情を忘れずに幸せを招いた美徳を今に伝えている。
今年は東日本大震災で人の「絆」がクローズアップされたが、久美子さんは「いつの時代も思いやりの気持ちが大切。『新年がいい年になりますように』と願いを込めて作っています」と話した。
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