
地図上に自然災害時に危険な場所や避難場所を書き込み学び合う教職員=大分市の県教育センター
東日本大震災を受け、県内の学校で防災教育の意識が高まっている。災害の知識を深め、より実践的な防災教育を目指し、県教委が開いたセミナーには、募集100人を超える172人の幼小中高校の教職員が参加。県教委は「一過性ではなく、日常生活に生かせるような防災教育に取り組んでほしい。将来的には専門知識を持ち、防災教育の核となる教職員が育っていくことが理想」としている。
文部科学省は10月初旬、防災教育を「子どもが自分で危険を察知し、回避する能力を育てる」とする中間まとめを発表。子どもが地震、津波などから身を守るための知識を身に付け、在校時だけでなく、登下校、在宅時などでも対応できるよう指導していくとする方針を示した。
県教委によると、これまで専門的な防災教育は、避難訓練の実施のみという学校がほとんど。教職員からは「防災をどう教えればいいか分からない」という声が多く聞かれたという。県教委は、より実践的な防災教育を目指し、年3回ある教職員向け防災教育セミナーの内容を変更。従来は講演を聞くことが主だったが、教職員が主体的に取り組める演習を取り入れた。
県教育センター(大分市)で11月にあった1回目のセミナーでは、教職員が21班に分かれ、水害や土砂崩れの危険性、避難場所、食料の期待できる場所などを地図に書き込む「災害図上訓練」を実施。災害時の対応を話し合うことで、災害をより具体的にイメージすることを目指した。指導した大分大学教育福祉科学部の山崎栄一准教授は「子どもや地域と取り組めば、地域を知り、絆を深め、災害に備える機会になる」と話す。
防災教育の課題を話し合う場では、教職員から「保護者や地域を交えた避難訓練も必要ではないか」という声も上がった。参加した杵築市立石小の花木淳子校長(57)は「防災教育の重要性を再認識した。行政や地域との連携など課題を把握し、避難訓練の見直しを図りたい」と話した。
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