大分のニュース

企業OBが“懸け橋”に

[2011年10月05日 14:19]

10月、大分支援学校(大分市志村)に配置された就労支援アドバイザー(右)。学校の進路指導担当者(左)らと連携して取り組む

 県教委は、知的障害のある特別支援学校高等部の生徒の就労支援体制を強化する。生徒数の多い4校に知的障害者の雇用経験がある企業や事業所のOBを配置し、企業と生徒のマッチングや現場実習の受け入れ先の開拓に取り組む。全国平均を下回る一般就労率のアップが課題で、企業開拓や教員の進路指導ノウハウの蓄積を目指す。

 10月から大分、新生、南石垣、宇佐の各支援学校に就労支援アドバイザーとして1人ずつ配置、生徒一人一人の就労能力を見極める。企業側のニーズ把握も進め、実習の機会を増やしながら一般就労者の増加につなげていく。
 県教委によると、知的障害のある生徒の企業などへの一般就労率は全国平均が26・4%に対して大分県は15・1%(ともに2008年度)と10ポイント近く下回る。理由として、現場実習の実施を含む企業と学校との連携や就労支援スタッフの配置といった受け皿整備が十分でない面があるという。
 一般就労について、知的障害者らの就労支援に取り組む社会福祉法人「シンフォニー」(大分市)の村上和子理事長は「『社会参画している』という自信を与えてくれる」と意義を強調。ただ、県内には福祉施設が充実していることもあり、能力があっても、まだ一般就労に挑戦していない人も多いとみる。
 来年度から4校には職業生活科内に職業コースを新設、県教委特別支援教育課は「能力のある生徒がしっかり働ける環境を整えたい」とする。成果を挙げるためには、一般教員も就労支援のノウハウを蓄積することや、学校と企業の連携強化が課題になる。
 知的障害者の子どもの保護者らでつくる「県手をつなぐ育成会」の斉藤国芳会長は「知的障害者には、時間は多少かかってもいったん覚えればしっかりこなせる仕事もある。企業側の理解が深まることを期待したい」と話している。

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