
ロンドンパラリンピックの出場権を獲得したセーリングの日本チーム。左手前が麻生恒雄さん=7月、英国ポートランド
英国ポートランドであった世界障害者セーリング選手権(7月3~8日)に、津久見市上宮本町の鍼灸(しんきゅう)院経営麻生恒雄さん(57)が日本チームの一員として出場。18カ国中14位に滑り込み、ロンドンパラリンピックの出場権獲得国となった。両目が見えないハンディの中で競技を続けて10年。「レースを重ねるごとに調子が上がり、過去最高の成績を残せた。代表選手に選ばれるよう頑張りたい」と意気込んでいる。
来年9月にあるロンドンパラのセーリング(3人乗り)には、14カ国が出場できる。既に8カ国が出場権を獲得しており、今大会では残り6枠をめぐり、18カ国の23チームが激しい戦いを繰り広げた。
両目見えず、気配で戦う
麻生さんのポジションは、ヨット前部にある小型の帆を操作する「ジブ」。目が見えないため、相手の気配を感じながら戦う。海上ではコース取りなど駆け引きがあり、ルールに詳しい麻生さんは大きな戦力。
「過去の大会では、スタートからしばらくすると周りにライバルの気配を感じなくなっていたが、今回は集団の中で競っていることが分かった」。日本チームは障害の程度が最も重かったが、計10レースを争う中で徐々に順位を上げ、国別順位で14番目に入った。
麻生さんは35歳で病気のため視力を失い、その後、セーリングを始めた。2004年にはアテネパラに出場したが、この時は争いはなく、出場希望国全てが参加できた。
日本選手団の水津岳太郎監督(東京都)は「目の見えないハンディはあるが、世界大会の経験が最も多く頼もしい選手。本当によくやってくれた」。
「代表選手目指す」
ロンドンパラの代表選手は今後、国内選考で決まる。麻生さんは「目の見えない自分にも何かできないかと思い競技を続けてきた。顔に風を受けるレースは本当に楽しい。何とかレギュラーを目指したい」と話している。
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